すぐ決められない君たちは不安を抱えているのかもしれないという論文たち。
信頼度は平均Dとそこまで高くはないが、ネガティブであるよりポジティブであるほうがいいのは間違いはなさそうである。
不安が直感的な意思決定を妨げる
レーマーズとザンダー(Remmers & Zander, 2018)の研究では、不安が直感的意思決定に及ぼす影響を調査した。
この研究は、不安が直感的意思決定にどのように影響するかを調べるために、以下の方法を用いた。
直感的意思決定タスク: 全ての参加者に対して直感を使った意思決定タスクを行い、そのパフォーマンスを評価した。このタスクでは、周囲の情報を一貫して理解する能力(コヒーレンス検出)を試した。
参加者の選定: 多数の参加者を選び、不安レベルを事前に評価した。
不安誘発実験: 一部の参加者に不安を感じさせるタスクを実施し、他の参加者には中立的なタスクを行わせた。
(信頼度:Dランク)
研究結果
不安が高いと、直感的な意思決定においてパフォーマンスが低下し、周囲の情報を一貫して理解する能力が劣ることが示された。
不安は直感的意思決定を妨げ、周囲の情報を一貫して把握する能力を低下させるため、意思決定の質が落ちる。
不安が高いと正しい答えを見つけるのが難しくなる
2010年のグラナダ大学の研究では、不安が直感的認知プロセスに及ぼす影響を調査した。
不安が直感的認知にどのように影響するかを調べるために、以下の方法を用いた。
- 参加者の選定: 48名の心理学専攻の学生を選び、不安レベルを事前に評価した。
- 不安誘発実験: 一部の参加者に不安を感じさせるタスクを実施し、他の参加者には中立的なタスクを行わせた。
- 認知タスク: 全ての参加者に対して直感を使った認知タスクを行い、そのパフォーマンスを評価した。このタスクでは、周囲の情報を一貫して理解する能力を試した。
(信頼度:Dランク)
研究結果
不安が高いと、直感的な認知プロセスが妨げられ、正しい答えを見つけるのが難しくなることが示された。
不安は直感的認知を阻害し、意思決定の質を低下させる可能性がある
ポジティブな感情は直感を強化してくれる
2009年のミズーリ大学の研究では、ポジティブな感情が直感と参照思考に与える影響を調査した。
146名の参加者に対して、PA、直感、参照思考、性格特性、抑うつ、不安、人生の意味を測定する質問票を実施した。
この研究は、ポジティブな感情と直感がどのように参照思考に影響を与えるかを調べるために、以下の方法を用いた。
- 参加者の選定: 146名の参加者を対象に、ポジティブな感情、直感、参照思考、性格特性、抑うつ、不安、人生の意味を評価する質問票を実施した。
- データ分析: 不安や抑うつ、性格特性を調整しながら、PAと直感の相互作用が参照思考に与える影響を分析した。
(信頼度:Dランク)
研究結果
この研究では、ポジティブな感情(PA)が高い人ほど、直感が強く働き、参照思考(無関係な出来事や情報に個人的な意味を見出す傾向)が強まることが示された。
ポジティブな感情が高いと、参照思考が強化され、人生の意味を見出しやすくなることが示された。
これにより、ポジティブな感情が直感的な考え方を通じて、個人が物事に意味を見出すプロセスに影響を与えることがわかった。
アクションプラン
ビジネスマンにとって、不安や感情が意思決定に与える影響を理解し、適切な対策を講じることは重要だ。
不安が高まると直感的な判断力が低下し、正しい決断が難しくなる。
リラックスするために深呼吸や瞑想を取り入れ、冷静な状態で意思決定を行うことが推奨される。
また、大きな意思決定を小さなタスクに分け、段階的に進めることが有効だ。
一方、ポジティブな感情は直感を強化し、物事に意味を見出しやすくする。
ポジティブな環境を作るために、職場の雰囲気を明るく保ち、成功体験を積極的に共有することが重要だ。
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